2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

対話と合議によるコミュニケーション技法

【対話と合議によるコミュニケーション技法】 2つないしは、それ以上の集団をそれぞれの差異を認めつつ共存する方法は、差異をことさら強調し、それらをしぶしぶ承認することではありません。むしろ両者あるいはそれ以上の集団の間の〈共通の価値〉はなにか…

「黄金の驢馬」以下のレベル

そもそもシミュレーションは嘘(=科学的構成物)で、それで杞憂した消費者の心配「米の産地の汚染不安」もまた嘘(=社会的構成物、すなわち妄想)だったわけだからバカとバカの戦争(つまり「黄金の驢馬」以下のレベル)に他ならなかった。確率やリスク(…

明治憲法讃美者の邪を正す

大日本帝国憲法第2章臣民権利義務には、近代国家が準備しているはずの市民権に関する記述が見当たらない。それに相当する日本国憲法第3章国民の権利及び義務には冒頭から2番目の第11条に「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国…

可能態としての犯罪者

犯罪者と非犯罪者には、訴追において[見えている]/[見えない](=客観的的な基準)と、意識において[罪を犯した]/[していない](=主観的な基準)で4つのマトリクスの分類が可能です。 ____________________________…

論文の被引用度に関するエッセー

某大学の友人のO氏がした「Science誌の引用論文(Calcagno 2012)。初投稿で一発受理された論文よりも、一回以上リジェクトされてから受理された論文の方が、刊行後の引用回数が有意に多かった。ただし、あまり分野の離れた雑誌間では当てはまらず」という呟き…

ニーチェと生理学

19 世紀の生理学の急激な進歩によって、ニーチェの「生理学」理解がいかに変容したかを跡づけるとともに、それに従って彼の「身体」と「芸術」の概念にも大きな変容が生じたことを詳らかにする(アマゾンの紹介)。 【目次】 第1章 ランゲとカント 第2章 ニ…

etimology of Peasant, from OED

etimology of Peasant, from OED [a. AF. paisant, in OF. païsent, païsant, paysant (12th c. in Godef.), mod.F. paysan (13th c. in Littré), f. païs, pays country:―L. pāgensis, sc. ager, the territory of a pāgus or canton, the country. Cf. It.…

unencumbered subject of possession in the case of Rawls

"For justice to be the first virtue, certain things must be true of us. We must be creatures of a certain kind, related to human circumstance in a certain way. We must stand at a certain distance from our circumstance, whether as transcend…

切れやすい人への、対応策

切れやすい人に対して(1)君はまず相手の行動を自覚し観察者の視点が有利であることを再確認します、そして(2)相手の怒りを引き起こすきっかけとなるトリガー(引きがね)を特定し反応の仕方を変えるよう努力しましょう。そのような「努力」に集中する…

少数民族との連帯

少数民族の権利を抑圧する日本政府が許せない、と、ここまではよいが、可哀想だから支援してくれと、言われた瞬間に、あんたは少数民族をパトロナイズする/できると信じているがゆえに、批判している当の邪悪な日本政府とおなじ権力を持ちたいわけや、と皮…

on apotheosis of Arthur Kleinman

アーサー(Kleinman)とジョーと一緒に石切神社にいって、その後、今宮戎があったので、お正月すぎだったのか?たぶん1982,3年ごろ。 でも、その後の彼への神格化(apotheosis)は、あれでよかったのかな? 最近読むのは「病いの語り」を絶賛する論文の引用…

両部神道

眞言神道 / 和多秀乘校注 ; 神道大系編纂会編 ; 上, 下. -- 神道大系編纂会 , 1992. -- (神道大系 / 神道大系編纂会編 ; 論説編 1,2) 本地垂迹説と兩部神道 / 上田天瑞著, 古義眞言宗學務部編. -- 古義眞言宗々 務所, 1937 両部神道集 / 阿部泰郎, 山崎誠編…

Sさんへの応答

Sさんへ 御自身で命題を出されて、御自身で解答されておられるわけですから、それでよろしいのではないかと思います。 以上が、先のメールでのお返事の内容でした。 ** ただひとつ私見を加えますと、Sさんが書いておられる…… 「『すべての人に何の差別なく…

観念的な「部落」など存在しませんが、観念化する差別は厳然と存在し

>> 私の浅い経験と見解によりますが、部落民差別というのは厳然と存在しますが、佐野さんの表現するようなDNAを含めて「部落民」あるいは「被差別部落の出身者」とそうでない人を、根本的にわける弁別指標(根拠)は存在しません。だからそんなラベルは、不…

科学の捏造疑惑とノーベル賞

科学論文捏造問題の当事者の報道をみていると、かつて旧石器時代の石器を次から次へと発掘するゴッドハンドと呼ばれた詐欺師研究者のことを思い出しました。自然科学系だから関係ないとは人文社会研究者も言い逃れ出来ません。真理への背徳の罪は、世間的道…

音読法を侮ることなかれ

音読法を侮ることなかれ、ですよ。 私の高二時代の英語のリーダーの先生はこう言ってました(趣旨)。 受験のレベルの英語は、中学の文法知識で十分読めるものだ。だから、中学の教科書を全部音読し、音で英語を理解できるようなれば、大学受験の基本的なこ…

東北の復興地と第三世界

1980年代、日本政府あるいはJICAによるODA批判がやり玉にあがった時、批判者たちは日本の銭が途上国のインフラに役立っているとことが、そのインフラ整備に日本の企業が参入していることで、結局に、日本企業への日本の銭の還流を問題にしなかっただろうか?…

creatio ex nihilo

creatio ex nihilo cración desde nada (nihilo en Latin significa la condición vacía, o nada) Para los catoricos fanaticos es muy dificil imaginar el pensamiento aristoteliano sobre "cración desde nada," porque la premisa de su creación es d…

誤訳に失望

リベラリズムと正義の限界、の翻訳が酷いというレビューがあった。そういえば昨夜読んだ別の政治哲学の訳書も、delineation を臆面もなく「描写」と訳していた。集団のアイデンティティを論じる箇所で、直後に「グループ分けの詳細な地図を作」るなどと書い…

マッハ『感覚の分析』

反形而上学的序説 いくつかの先入見について 私とアヴェナリュウスその他の研究者たちとの関係 感覚の研究に対する主要な着眼点 物理学と生物学、因果性と目的論 眼の空間感覚 空間感覚の立入った研究 意志 空間に関する生物学的・目的論的考察 視感覚の相互…

存在了解から存在生成へ!

木田元の本の前に、以下の本を読んでいました。 ハイデッガー『ハイデッガー・カッセル講演』平凡社ライブラリー、2006年 です。それから、木田流に、存在了解から存在生成というスローガンも、あれかこれか、あるいは二元論で捉えるのではだめで、了解があ…

人間中心主義者

東北大学の野家啓一さんが有斐閣の広報誌で、科学技術にも「シビリアンコントロール」が必要とおっしゃるけど、一昔前の(俺はもう社会的使命を終えたと思っている)所謂かつてのSTSであり、空疎なスローガンとどのように異なるのか、俺にはよくわからない。…