2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

日暮途遠

「伍員は申包胥【しんほうしょ】と友誼を結んでいた。伍員が逃亡する時、申包胥に次のように言った。「俺は楚を滅ぼしてみせる」と。申包胥は言った。「私は楚を救ってみせる」と。呉軍が郢に入ると伍子胥は昭王を捜させた。しかし昭王はすでに逃げ去った後…

ある東洋の寓話を言い換えると

「ある東洋の寓話を言い換えると、私たちは次のように言えよう;知識という家族のなかで、つまるところ科学は家の辛気臭い仕事をこつこつ行う家事娘であり、彼女はその卓越性が、世に知られず隠されている。彼女の技術、知性、そして献身により、あらゆる仕…

すべての解放は……

「すべての解放は、人間的世界、関係の、人間それ自体への復帰である。政治的解放は人間を一方で市民社会の成員に、独立した利己的個人に還元することであり、他方で国家市民、法的人間に還元することである。現実の個人が抽象的国家市民を自らの中にとりも…

思考能力の低下の耐えられない軽さについて

【思考能力の低下の耐えられない軽さについて】 そこそこの大学の高学年や博士前期の学生・院生の人たちに、授業の意見を聞くと、ちょっとした抽象概念や用語が出てくると、卑近なものをテーマにしているにも関わらず(理解しよう、議論しようという)思考が…

先住民研究成果集

【総論】 ?先住民(先住民族) http://www.cscd.osaka-u.ac.jp/user/rosaldo/051121indifinit.html ?先住民の世界 http://www.cscd.osaka-u.ac.jp/user/rosaldo/041127indigenous.html ?先住民か? 先住民族か? http://www.cscd.osaka-u.ac.jp/user/rosaldo…

武装蜂起というオプションについて

《日本ノ声》 祖国のために、国内の「真の敵」と戦うという方法もございますね〜♪ ――マズハ武器ヲ調達派ヨリ 《御参考》 刑法(内乱) 第七十七条 国の統治機構を破壊し、又はその領土において国権を排除して権力を行使し、その他憲法の定める統治の基本秩序…

アーレントは誰かを言うまえに、自分自身を知ろう

あるいは【物語の語り手を知ろうとする欲望について】 「長老」の徳永恂先生(85歳)の話はさすがに抜群に面白かった。とりわけ、人間の条件の vita activa はプラークシスの議論、晩年の「精神の生活」すなわち、テオレインという対比でセットで読まなくち…

労働について

近代の中で、労働(labor)と仕事(work)の分離/分断というのは、いろいろな人に言われているが、もっとも最大の貢献をしたのが、マルクスとエンゲルスである。人間の働きが(近代の産業化により)労働と仕事に分離されて、人間(=生産活動をする男性の労…

Hannah Arendt - Bibliography

Hannah Arendt - BibliographyArendt, Hannah and Jerome Kohn (Editor) and Ron H. Felman (Editor). The Jewish Writings. Knopf Publishing Group. March 13, 2007. Hardcover, 640 pages, Language English, ISBN: 0805242384.Arendt, Hannah. The Promi…