非反省的な行為は無意識的行為

 「非反省的な自発的意識としての行動は世界のなかに実存的な或る層を形成すること、行動するためには行動する者として自己を意識する必要はなく、まるでその逆だということ、これである。要するに、非反省的な行為は無意識的行為ではなく、それは非定立的に自分を意識するものであって、これに反し、それが自分自身を定立的に意識する仕方とは、自分自身を超越して自分を世界の上に事物のひとつの性質としてとらえることなのである」 ジャン=ポール・サルトル『情動論粗描』(1939)[サルトル 2000:138]。