サマリア人の利他主義は病いの癒し経験から

サマリア人利他主義は病いの癒し経験から
「そのうちのひとりは、自分がいやされたことを知り、大声で神をほめたたえながら帰ってきて、 イエスの足もとにひれ伏して感謝した。これはサマリヤ人であった。 イエスは彼にむかって言われた、「きよめられたのは、十人ではなかったか。ほかの九人は、どこにいるのか。 神をほめたたえるために帰ってきたものは、この他国人のほかにはいないのか」。 それから、その人に言われた、「立って行きなさい。あなたの信仰があなたを救ったのだ」」(ルカ 17:15-19)
【よきサマリア人であることの秘訣】
 救済されたという〈民族的記憶〉を至福として受け取ること。その至福を(かつて自分と同様の辛酸を舐めた人のために)惜しみなく分け与えること。これにつきるでしょう――つまり、よきサマリア人であることは善行をおこなうための〈秘訣〉であり行為実践のための〈原則〉なのではございません。
〈よきサマリア人の原則を引きだした説話は以下のとおり〉
「ルカ 10:25するとそこへ、ある律法学者が現れ、イエスを試みようとして言った、「先生、何をしたら永遠の生命が受けられましょうか」。 10:26彼に言われた、「律法にはなんと書いてあるか。あなたはどう読むか」。 10:27彼は答えて言った、「『心をつくし、精神をつくし、力をつくし、思いをつくして、主なるあなたの神を愛せよ』。また、『自分を愛するように、あなたの隣り人を愛せよ』とあります」。 10:28彼に言われた、「あなたの答は正しい。そのとおり行いなさい。そうすれば、いのちが得られる」。 10:29すると彼は自分の立場を弁護しようと思って、イエスに言った、「では、わたしの隣り人とはだれのことですか」。 10:30イエスが答えて言われた、「ある人がエルサレムからエリコに下って行く途中、強盗どもが彼を襲い、その着物をはぎ取り、傷を負わせ、半殺しにしたまま、逃げ去った。 10:31するとたまたま、ひとりの祭司がその道を下ってきたが、この人を見ると、向こう側を通って行った。 10:32同様に、レビ人もこの場所にさしかかってきたが、彼を見ると向こう側を通って行った。 10:33ところが、あるサマリヤ人が旅をしてこの人のところを通りかかり、彼を見て気の毒に思い、 10:34近寄ってきてその傷にオリブ油とぶどう酒とを注いでほうたいをしてやり、自分の家畜に乗せ、宿屋に連れて行って介抱した。 10:35翌日、デナリ二つを取り出して宿屋の主人に手渡し、『この人を見てやってください。費用がよけいにかかったら、帰りがけに、わたしが支払います』と言った。 10:36この三人のうち、だれが強盗に襲われた人の隣り人になったと思うか」。 10:37彼が言った、「その人に慈悲深い行いをした人です」。そこでイエスは言われた、「あなたも行って同じようにしなさい」。」