愚鈍なミリヲタは自ら作った落とし穴に陥る

【愚鈍なミリヲタは自ら作った落とし穴に陥る】
 特定機密保護法の本当の悪は、どう逆立ちしてもチンケな安倍や石破などにあるではないと思うーー彼らの答弁やインタビューをみていると法案の「意味」と「適用範囲」をきちんと理解していると思えないからだ。おまけに連中の耳には蜜蝋が詰まっていてセイレーンの海を漕ぐ奴隷状態。法案は強硬採決されるだろう。本当の悪は、法案のアイディアを具体的に立案した法務関係の官僚どものだーー彼らはアイヒマンのごとく権力コンプレックスの固まりだからこの法的リヴァイアサンがどのような帰結を生むのかが想像できない(=アインシュタイン的想像力の限界)。だがこの悪は具体的な人称のなかに認めることができない。始末の悪いことに、デモや抗議声明で、これを阻止できるという儚い妄想を抱く国民という飼い犬がいるということだ。
 特定機密保護法は、限られた妄想による試行錯誤の結果であり、その実質的運用がどのような帰結を生むのかは誰もわからない。国の中枢においてサリンを撒いて日本の統治能力の無力さを証明し、警察庁長官を狙撃したオウム真理教を、破防法を使って潰すこともできない無能な自民党の存在だったーーそのようなルサンチマンを抱えている人は多い。それよりも厄介なのは、この法案の成立後に、これを立派に使いこなす権力者(集団)ーーポスト自民党ーーが出てくる可能性だ。日本国民にとって本当の悪は、これからのお楽しみかもしれない。このような政治的フラストレーションこそが、たぶん未来の石破をして「俺のテロリズムの理解は甘かった!」と後悔させるような政治的異常事態が出てくることだろう。石破は、自分が民衆テロリズムの犠牲者になるのではなく、自ら作った国家テロリズムの犠牲者になって倒れる運命にある。それがいつの日になるかはわからないが、石破議員、ご愁傷様ですと僕は言いたい。