調査捕鯨と試験操業

【調査捕鯨と試験操業】
 福島水揚げのタコが築地市場で売買されたそうだ。食品が規制値以下の安全性が確かめられているのなら、それを妨げる理由は何もない。だが支援のために買って、それを消費者が知らずに(料理店で)提供されるという「事態」が起こるのであれば、危惧する人も多少心不安になるだろう。つまり築地市場で購入される商品への信用不安が起こる可能性があるということだ。これは、商品の安全性の確保を市場メカニズムに委ねるのではなく「なんらかの行政的介入」により「粉飾」するということに繋がらないのであろうか?試験操業で安全性が確認されたから売るのであれば、これはまるで、調査捕鯨で確保された鯨も「勿体ないから転売してもよいし、また希望者に頒布してもよい」というロジックにつながる。調査捕鯨の「欺瞞」は、調査研究のためでなく、市場経済とは無関係な、IWCの捕獲規制の枠組みの中でも鯨肉を「流通」させることができるということなのだ。