テロとの闘いの再演

帰りの飛行機の中で"Doctor Strangelove" を久々に観た、311以降の時代には再観賞すべきだな(そう強く思いました)。脚本がいい映画だと「感じる」が、爆撃機の中の機長の発言は軍隊用語もあってものすごくっわかりにくかった(スクリーンプレイを下記に引用しておきました)。さてMajor Mandrake第2次大戦中に日本軍から拷問を受けることが吐露されたり、Ripper のパラノイアぶりは、生前のフィリップ・K・ディックのインタビューそのものだ(映画スキャナーダークリーの特典映像で観られます)。ソ連とその後のロシアの統治機能の無能ぶり、アメリカのポスト冷戦の政治的パラノイア思考は(ムスリム北朝鮮という病理が隠蔽された)「テロとの闘い」の中で再演され、現在もスクリーンの外で「上演中」ということがよくわかる。僕自身が未だ――たぶん死ぬまで――「冷戦の子供」だということがよくわかった。その意味では、僕の永遠の青春映画だ。その後に、フレデリック・バースのパシュトゥーンの政治民族誌(Political Leadership among Swat Pathan, 1959)を読んだ。さまざまな政治思想の展開と多用性に比べれば、人間の政治的判断能力は、アリストテレスの時代からあまり変わっとらん http://scifiscripts.com/scripts/strangelove.txt