薄っぺらい日本の生命倫理学

【薄っぺらい日本の生命倫理学】
 日本における自己決定権の行使の初めての例はご存じ?ーー私の知る限り、自殺攻撃である神風特攻の選抜の徴募に、日本ではじめて(もちろん虚構的お膳立ての元でもとて)自発性の確認をしました。攻撃の前には、覚せい剤を服用させて飛行機に搭乗させたケースもあります。イリイチが75年のMedical Nemesisで医療を受ける行為主体が3つの次元の医療への従属を指摘して時点で、自己決定など虚構だと分かっていたのに、北米で生まれた生命倫理に預かる学者は、その社会的決定性について全然気づきませんでした。日本の生命倫理学者の多くはアメリカの輸入代替業者なので、もちろん、何も考えられませんでした。生命倫理が薄っぺらいのは、その宿痾です。反省するのが百万年遅い、ま、いいですか、どうせ体制補完だから〜♪