私からのプレゼント

私からのプレゼントが、近々届くでしょう。
ミッシェル・フーコー『監獄の誕生』新潮社、1冊です。
ギフトラップも考えましたが、形式重視主義になり私の性(しょう)にあわないので、それはしていません。
原題は、監視と処罰、副題が監獄の誕生です。
標題とは裏腹に、監獄と学校制度について書いてあります。
ただし、いろいろな読み方ができるので、楽しんでください。
私の記憶では、大学院に入った時に読んだ本ですが、今だったらさまざまな解説なども沢山あり、高校生なら(落ち着いて読めば)十分読解できる内容です。それに、高校時代という時代は小・中学校以降の(外部からの)訓育の習慣が、本人に半ば内面化されてゆく頃で、かつその葛藤も経験する時だろうと思います。ライ麦畑の主人公コールフィールドをつくる近代社会の枠組みという構成について理論的に分析した本だという(極端な)読み方もできると思います。
私が(二十歳すぎに)最初に読んだ時の感想は、もっと早く読んでおけばよかったというものでした。
今から10年以上前に大学院生とゼミで読んだ記憶があります。たぶん、その時のメモが下記のウェブページです。
◎監獄の誕生
http://www.cscd.osaka-u.ac.jp/user/rosaldo/030822surveiller.html
あまり役に立たないかもしれませんが、読書メモというのは、自分と著者を結ぶ係留点(=固定された接点)という点で、どうしてこんなメモが残されたのかについて、読了後にざっと見ておくのもいいかもしれません。