受容ヘルスコミュニケーション?

疾患別ヘルスコミュニケーションの現場は、時間的・空間的・経済的諸制限のなかで、研究者にとっても実践家にとっても、問題解決が焦点化される「熱い場所」である。
熱い場所では、それまでの概念や実践が批判され、再検討され、練り直され、交渉され、新たな問題が噴出する。
すべては移ろいゆく現場であり、ともすれば一般化の無効性を思い知らされて虚無的な相対主義が横行する危険性がある。
他方で、歴史的存在である実践家と研究者とその両方を兼ね備える現場のプレイヤーは、純粋なゲームとは異なり、事後的に他者に対しての応答責任が問われるだけでなく、未来の人たちに説明責任が問われる。これらのプロセスは、プレイヤーの人たちの推論という行為がきわめて倫理的な実践であることをはからずも示す。