俺たちはみんなレクサス症候群:we’re all in the Lexus Sydrome

「女のくせにゲルショッカーと戦うなど身の程知らずが……ジグー」という馬鹿な台詞が、35年以上前の『仮面ライダー』に登場する。いまだったら考えら得ない台詞だ。フリチン爆走のKO大学の破廉恥サークルのミスコン決行ほど愚かしいことはないと、中年のフェミニストは思うだろうが、昨日までミスコンに熱中する馬鹿な時代があったのだ。(ミスコンはずいぶん前にイカレポンチのイベントになったけど、ただしフリチン暴走よりも被害は低いとみなされている)。今日正しいと思っていることも明日は非常識になることもあるわけだ。
ちょっと前まで常勝で現在は宗家の復帰で落ちぶれたものだとおもってらっしゃる御仁へ。決して落ちぶれたとトヨタを馬鹿にしてはなりません。俺たちはみんなレクサス症候群(we're all in the Lexus Sydrome)なのです。ワークホリックで暴走を誰にも止められず、やがて壁にあたって死ぬ。豪華さを内側に見せつけるチープなフロアマットと取り付け金具――たぶん親会社は下請け子会社にダンピングを求めてきたのだろう――により暴走し、そんなにぶっ飛ばさないだろうことを前提にした安全基準のブレーキをしか装備していないのだから。だからといってポルシェのような無駄の固まりのようなブレーキ――顕示的・衒示的ではなく、隠匿的、匿示的消費なのだろうが、通はポルシェのブレーキユニットの高さをポルシェの値打ちの高さとして評価する倒錯の域に達しておるからである。これは、ロレックス(あるいはアルマーニ)の所有者がヤクザの親分由来からチンピラがロレックスを所有したがるのと同じである、もちろんヤクザは提携先のマフィアのボスが身につけているものを文化輸入したわけだ――をつけるわけにもいかない。犠牲になった家族にスピリチュアルに弔い、残された親族に補償するしかない。それを再生のための反省の石にするのじゃ。
「【ニューヨーク支局】25日付の米ロサンゼルス・タイムズ紙(電子版)は、トヨタ自動車の高級車「レクサス」が米国で暴走事故を起こした問題で、米高速道路交通安全局(NHTSA)がまとめた新たな報告書で、アクセルペダルの形状に問題があると指摘していると報じた。運転席のずれたフロアマットにアクセルが引っかかってアクセルが戻らなくなる危険があるという。NHTSAは、事故の原因を特定していないが、事故車のブレーキが大きく損傷していたと指摘している。/このほか、レクサスはエンジンが全開になるとブレーキの力が車を停車させるのには不十分であることにも言及している。/トヨタは、アクセルペダルをフロアマットにひっかかりにくい形状のものに交換したり、アクセルが戻らなくてもブレーキを踏めば減速する仕組みを採用することなどを検討しているとみられている」(headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091026-00000091-yom-bus_all)。