予想どおりにキレる

SSSさんへ

私は価格ゴムゾンアマ中心主義者――それらのウェブの商業行動とモラルが日本の消費パターンを効率性のよい方向に導くという信仰――なので日本の慣行(例えば脳天気ブックスや文左衛門書店)の価格表示にはとても違和感があります。
つまり、後者のやり方は、先に消費税なしで表示して、レジで消費税をチャージするという方法です。
この心理を分析してみましょう。
ゾンアマで洋書買いに慣れていると、文左衛門書店で「おっ安い!」と思って、決済のプロセスに進むと、意外と安くないことに気づきます。本当は、ユーザーがきちんと消費税のチャージのことを理解すれば、その違和感がウェブの本屋の責任ではないことに気づくはずなのですが、ユーザーは自己中ですので、「(文左衛門書店は)なんだ税抜き価格表示か?」と思うだけでなく、次に「セコイ会社」と思ってしまうのです。なぜなら、ゾンアマは最初から税込表示されていますので、正直に思えるのです。しかしこれはユーザーの思い込みないしは幻覚ですが、先に行った自己中の観点から、日常生活のほかのところでも普通におこなっていることを実践しているわけです。
だから、文左衛門書店が、洋書価格においてゾンアマともし「本当に勝負したければ」、それは最初に税込み価格を表示すべきでしょう。たぶん、ブックWWWプロが、公費購入という制度と私費クレジットと使い分けられるようにしているから、税抜きで表示しなければならない事情もあるのでしょう。
もし、そうだ(=これからも税抜きで消費者を釣ってレジで消費税をチャージ)としたら、これからも文左衛門書店はスマートにウェブ商売をやれないことになる――アメリカのBBB書店と同じ運命をたどる?
最適な答はないでしょうが、なにかの参考になれば幸いです。
たぶん昨日は、アリエリー『予想どおりに不合理』早川書房を読んだからかもしれません。