根回しの文化人類学

根回しを甘く見ると痛い目にあうよ
垂水源之介コメント
(1)某先生が「西日本での最高峰の大学」を定年前に追われたのは、根回しをしないからではなく、根回しをしないような非・日本的キャラだったからなのでは?――しかし、どちらの仮説も傍証がないので第三者は確証をもって判断できない。
(2)「大学では根回しをやらないで学位審査を切り抜けた人間は過去に一人もいない」という断言も典型的な極端な事例による一般化(Extreme Case Formulation)のように思われます。
(3)根回しの文化は変わらないとの主張におもわれますが、根回しが不可欠だと日本人に思われるケースは、結果的にある合意を引き出すための情報戦術にのみ偏っているように思われます。日本の伝統文化の事例のなかでも根回しに順応しない人が出てきて状況そのものを破壊したり、また被順応主義者が派閥を形成するというダイナミズムもあるのではないかと思います。