素人、報道、トンデモ心理学者のプロファイルが偏見を創る

単なるよくある変人の話が、変質的殺人者のひとつのタイプになるのはどうしてなのか?
(1)殺人者は、常人と絶対に違うはずだという素人(視聴者)の強い思い込み。
(2)その思い込みに応えるマスメディア――つまりイエロージャーナリズム
(3)その偏見を「専門家」の意見として糊口のネタにするトンデモ系の自称「心理学者」「精神医学者」
(4)しかし犯罪の異様さは、そのようなものをマスクしても初動捜査において発見できなかったマシーンのような被疑者の手際の良さと、ぶれない冷静さ(=常人らしさの過度の正常性)に現れているのでは?
(5)このような説明のしつくし難いところが、講釈はなんでも可能という現象を生むのではないだろか?
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「「10年以上も実家に帰省しないのはどうしてなの」。昨年11月、H容疑者が所属するプログラム開発会社の面接で、社長(40)が何気なく尋ねた。物静かだったH容疑者の口調が一変した。/「父親が大嫌いなんですよ。殺してやりたいくらい」。それ以上は怖くて聞けなかったという。/O市出身で4人兄弟の長男。高校では情報処理科に通い、資格も取得した。テレビゲームが好きで、卒業後は都内の大手ゲームメーカーに就職した。数年後に辞めてからは都内の金融機関や通信会社などをフリーのプログラマーとして渡り歩いた。技能が高く、好条件を求め、ひとつの職場の在籍は長くても1年だった。残業はせず、知人は「人の2〜3倍は仕事が速かった」と語る。/独身でたばこも吸わず、酒も2、3杯しか飲まない。「ゲームは何でもやりますよ」と話し、仕事で使うバッグには美少女アニメのグッズを入れていた。/今年1月からは、K区の金融関連会社に派遣された。「キーボードが汚れる」と指先部分を切った白い布手袋でパソコンを操作し、机をぞうきんで頻繁にふき上げる。周りには潔癖性に映った。タクシーで通勤し、約2500円の運賃なのに3000円でお釣りを受け取らない客として有名だったという」(mainichi.jp/select/jiken/news/20080530k0000m040141000c.html?inb=yt)。