シジェク・オヤジ・爆裂!

了解、ところでシジェクの The Pervert's Guide to Cinema, 2006 という映画はもうごらんになった?
◎◎はんに急かされてアマゾンUKから届いたものをちらっとみたら最後まで見てしまいました。すごいですね。映像のシジェクにはオトロシイ、カリスマがありますねぇ。というのは、なんでシジェクネタかというと、アルフォンソ・クワロン監督のトゥモロー・ワールド(原題:Children of Men)の特典映像のなかでシジェクの独演会的な短い解説があって、それに惹かれたわけです。ん〜半端ではないですね。
ちょっと前にみたオリバー・ストーンコマンダンテの比ではない(ま、ジャンルの違う映画をたんじゅんに比較すべきものでもないと思うけど)。
それから、ソフィー・フィエネス監督の力量もあるのだが、最後にチャップリンの City Light の圧巻のシーンを、映像への欲望の投影というシジェク流の脅迫的ナレーション(それがこの映画の魅力なのだが)という問題系から、視覚表象から距離をおいた触覚経験を通した「理解」や「解決」の可能性を示唆して「最後がハッピーエンドでなくてもよいのだ」という、シジェク流の落とし方が、スマートというか、解決の多元的余地というものをきちんと用意してくれて、見事なんですなぁ。これを見るとタルコフスキーをもう一度みたくなるんですよ。ホント!!!