ムシャラフは辞任ではなく、国外逃亡計画準備中かもしれない

パキスタンの統治能力がぐっと落ちてきた。原爆どころの話ではない。
ブット暗殺をコントロールできなかったわけだから、中東かイギリスへの亡命も視野に入れているのだろう(もちろん財産のトランスファーもある程度おこなった結果として……)。
このことが何を意味するかきわめて深刻だ。トルコ=イラク国境のクルド掃討作戦、イラク情勢不安、イランのナショナリズムの盛り上がり、アフガニスタンの内戦状況の継続、パキスタンの弱体化、インド・バングラを挟んでミャンマー情勢と中東から南アジアの政治情勢における、民主主義(はたして民主主義は西洋の宿痾なのか、私はそうは思わないが……)の脆弱性を象徴してますがな。
「24日付の英日曜紙サンデー・テレグラフは、パキスタンムシャラフ大統領が辞任を検討していると報じた。18日の総選挙で勝利した野党勢力が連立内閣樹立で合意したのを受け、大統領は選択肢が尽きたと考えているという。/同紙によると、ムシャラフ大統領の側近は、大統領は野党との権力闘争を望んでいないと指摘。また、友人の1人は「彼は既に出口戦略の検討に着手した。数カ月ではなく数日の問題だと思う」と述べた」(headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080225-00000015-jij-int)。