文化人類学は、人の心をどのように扱うのか構造改革を継続しないとJ

 情報なのですが、文化人類学が、人の心をどのように扱うのかについては、これまでさまざまな論争や議論がありました。アメリカ合衆国における「文化とパーソナリティ」学派(この流れは ethos 誌などに受け継がれている)、フランスの構造主義や、レヴィ=ストロース構造人類学、あるいはピーエル・ブルデュなどの議論、レイブとウェンガー正統的周辺参加などです。1970年代にもマルクス主義の系のモーリス・ブロックが認知科学に接近したことがありました。
 啓蒙書ですが、ハワード・ガードナー『認知革命―知の科学の誕生と展開』産業図書(邦訳1987年)などが、こころの問題をどのように人文社会科学が扱ってきたのを学ぶのによいのではないでしょうか、たぶん?!
――この本の一章のなかに「人類学―個別的事例を越えて」というのがあって、レヴィ=ストロース構造主義の意義を論じたものがあります。ここが、(たぶん)構造主義が人類学にもたらした、人間の普遍性(一般性)と個別性(文化が後天的に作働していると思われる特殊性)についての考え方に論じている箇所だと思います。enclutration は、それぞれの文化に人間を形作る個別性が、どのような普遍性パターン(例:つまり文化の個別性を超えた一般的=普遍的なスキーマの獲得形式など)があるのかについて考えている、議論している、論争している、つまり、さまざまな主張があるという議論なのでしょう