コロラド・スキャンダル!

コロラド州デンバー(AP) 9・11同時多発テロの一部の犠牲者とナチス・ドイツ幹部を関連づける発言をしたとされる大学教授が、学長から解職を勧告された。教授は28日、発言を否定し、解職された場合は訴訟を起こす考えを表明した。/この教授は、米コロラド大学で民俗学を教え、終身在職権を得ているウォード・チャーチル教授。同教授は、世界貿易センタービルにいた同時多発テロの犠牲者の一部と、ナチスによるユダヤ人虐殺の実行者の1人であるアドルフ・アイヒマンに関連があるとするエッセイを書き、物議をかもした。/同教授や大学によると、ハンク・ブラウン学長は、終身在職権について審議する学内委員会への10ページに及ぶ文書で、チャーチル教授の解職を勧告。勧告はいくつかの委員会で検討されるため、大学としての最終的な判断が出るのは数週間後になる可能性もあるという。/大学側は、言論の自由という観点から、教授の発言や文章を理由に解職はできないとの見解をまとめている。チャーチル教授については、研究データに偽造や盗用があったとする訴えが出ており、大学側はそれらについて調査をしたとしている。/学内の複数の機関からも、チャーチル教授の解職勧告が出されている。同教授の要請を受けて事態を調査した学内委員会の1つは、無給の1年間の停職と降職を勧告している。/チャーチル教授は28日、大学の調査は偏ったものだとし、裁判所であれば公正な判断が出されるとの期待を表明。さらに、「橋の下にいるホームレスの人々を無作為に選んで構成したグループのほうが、大学側よりずっと見識があり健全で筋が通っている」と話した。」