使用価値が使用価値であることをやめる時

生産が消費のために必要な限度を越えることによってはじめて、使用価値は使用価値であることをやめて、交換手段、すなわち商品となる。他方、使用価値は、たとえ両極〔相対する交換者〕に配分されているとしても、直接的な使用価値の限界内においてのみ商品そのものとなるのであり、したがって商品所有者たちによって交換される諸商品は、交換者双方にとって使用価値でなければならず、しかも各商品は、その非所有者にとっての使用価値でなければならない。――カール・マルクス『経済学批判』