音響箱導入之顛末

mitzubishi2005-12-01

 S-A77TBの始動がはじまりました。1本あたり41キロありました。ひとりでは持ちきらんので、結局その場で段ボール箱をあけて(これがほとんど棺桶のようなサイズなのです=小柄の大人2人分の遺体が入ります)セッティングし、機械を家からもってきました。ボックス叩くとコンコンと大理石の固まりのような音がします。
 試運転はG・グールドのバッハのピアノ曲です。
 最初はイギリス組曲かけてみましたが・・なんともなく「特性のない音」というのが第一印象です。冒頭の2,3曲かけて、81年(つまりグールド畢竟の同曲集2回目録音)のゴールドベルグ変奏曲に取り替えました。これは、最近は車の中で大音量でかけているので、彼のうなり声やピアノタッチや椅子のギシギシ音について知悉しているから体験的に比較できると思ったからでした。
 やはり「癖のない音」「雑味がない素直な音」です。ドンシャリ系では絶対ありませんねぇ。ずっと聴いているとわかることがあります。聴き疲れというか、音のストレスがないのです。きめ細かい中高音再生というのもあるのでしょうかねぇ。ストレスがない最大の理由はたぶん、ハウジングが重たいために函の振動というものがなく、スピーカーから出る音と正面のバスレフの出口だけで低音を鳴らしているからでしょう[もちろんプロではないので私の推測です]。カタログにある「どっしりした安定感のある骨太サウンド」という表現は決して裏切っていませんなーーその後でアイヌトンコリ奏者OKIのHankapuyをかけた時に、その通りと感じましたね。
 すくなくともグールドの2枚目のゴールドベルグは(3枚組のスペシャルエディション)原盤がいいということもあって、おおっ〜、こんなタッチだったのかという感じです。逸品館のNさんが「セッティングをきちんとすると、信じられないぐらい音がぐわ〜っと広がりますよ」というのもわかります。国産にもいいもの(と言っても製造は中国で、スピーカーの2つの入力端子の幅が2,3ミリ左右で違っていました??ま目くじらを立てるほどではありませんが)があるんだと感じた次第。Nさん、どうもありがとう!