隠れた嬰児虐殺:低出生率を議論する前に歴史を検討せよ!

mitzubishi2005-07-04

出生率を国会議員や役人が憂える前に、我が国では構造的嬰児虐殺がおこなわれてきた事実を思い起こすべきである。過日物故した。増山元三郎編『サリドマイド−科学者の証言』東京大学出版会1971には、次のような指摘がある。「……1958年から1963年までに(サリドマイド被害児が)936名出たと述べたが、日本で製品回収の翌年行われたこの質問票による中間調査での──最終調査は行われた様子がない──回答率はわずか58%なのである。……回答のない場合の分析が行われてないので、奇形児の実数はもっと大きいものと思われる。……外国の場合と比較して生き残り数が半減していることがこの調査でわかる。これは日本では死んで生まれたことにされた例の多かったことを暗示している。まことに残酷な話である。」p.38(これ自体の引用は:http://www.mi-net.org/yakugai/dacases/thalidomaid/thalidomaid2.html