帝国主義今昔物語

帝国主義今昔物語》
 日本での帝国主義植民地主義の心証は(現在の)市井の多くの人にとって、侵略や経済的暴力、残忍な植民地統治しかない。しかし、かつての中枢にいるグローバルな行政を施政する人たちにとっては、国民の投資を煽って資金を調達し、海外からの利潤を宗主国に還元し、ひいては、国民の所得をあげることが、少なくとも建て前はそれを維持していたし、また、それが可能だと当時の人たちは考えていたことが明らかだ――これはジョン・ホブスンでもそうだし、またその批判者のローザ・ルクセンブルグでもそうだったのだ。当然これが「バブル経済」や「経済汚職スキャンダル」で、世界のグローバリゼーションの始まりになるのである。ただし、前者(ボブスン)はそれが持続可能だと考え、後者(ルクセンブルグ)はいずれ破綻するとの未来予測の方向性がちがった。現在の、ネオリベ批判の連中は、ネオコロニアリズム、すくなくとも、ポスト冷戦のネオコロニアリズムとしてネオリベをとらえているが、これは現実をながめない、後ろ向きのかつて帝国主義者だったの自分の影をみて怯えて・恐怖を感じ・絶望するようなもので、非理性極まりない。ワシントンコンセンサスのネオリベ ver. 1.0がどのような失敗をしたのか、構造調整政策の光と影をみすえて、ネオリベ ver 2.0, 3.0 を構想するだけの度量がない。すくなくとも革命を起こす(政治的)無謀と(人的経済的)浪費を犠牲にしたくないのなら、ネオリベの内在的な良き批判者になれっ!