探究のために勉強する学生が超少数派だという不幸

【探究のために勉強する学生が超少数派だという不幸】
 今の学生、授業中に私がこう言うとします。「あるサイトに有益な情報がある、Googleで《A》と《B》のクロス検索かけるとすぐ見つかるから、後でチェックしておいてね〜♪ 」そう言うと、99%(誇張表現ですが)の学生はぜったいに検索しません。授業中なら熱心なやつ(それでも1割弱)はして、後でコメントや質問をするのがいる(後者は1%ほど)。99%の理由はなんでしょうか?――はい、それは端的に言って【授業時間外に復習する奴が絶無だ!】ということにつきます。予習は、ゼミや講義シラバスで読んでくるのは心証ですが、教科書保有者の3割程度。教科書を買う連中は関西の比較的有名私学でも200名程度の受講者なら四割前後ではないでしょうか?教科書を買わない連中は必死でノートをとるかというと、やるきなくて私語するかスマホするか、静かなら寝ています。つまり勉強する気のないやつが、授業の邪魔をして勉強する少数派に大迷惑かけてる。教室で悪貨が良貨を駆逐するのはそういうことです。
 大学教育の本当の危機は【大学とは自己責任と自己管理により自分自身で勉強する場のことである】という自明性がすでに崩壊して久しいということなのではないでしょうか? 図書館でかりかり勉強しているのは、試験日を除くと、就活か資格試験勉強ですよ。よくてゼミの予習。ただし後者の多くは、自分の部屋で勉強しています。なぜなら、図書館で就活勉強などする連中は、自宅ではゲームなどの誘惑が多くて自分の精神の自己管理ができないからです。大学図書館で悪貨が良貨を駆逐するのはそういうことです。