いわゆる高齢者問題について

《いわゆる高齢者問題について》
 現代の高齢者問題は、人間の平均寿命の伸展と、高齢者の智恵や労働力資源などの技術的代替の結果、「非常に複雑になった難問」というジャレッド・ダイヤモンドの見解は、現代の「高齢者問題の専門家」――失礼なことだがルドルフ・アイヒマンに比してすばらしい専門家と評価させていただく――の《高齢者はすばらしい!高齢者(ないしは認知症者)を人間として取り扱うべきだ》という紋切り型の道徳の押し付けよりも、はるかに、有益で、はるかに冷静な判断を下していると、僕は思うのだ。