大学・研究機関の不正経理関連情報

研究倫理の授業はこちら:以下は(未来の)授業のための教育用資料です。
公的研究費の管理・監査のガイドラインと、その考え方について
以下資料
(産経)「京大大学院元教授が研究費不正流用か 東京地検特捜部が捜査 2012.6.29 10:04
 京都大学大学院薬学研究科の元教授の男性が、取引業者に研究費を不正に支出し管理させていたなどとして、東京地検特捜部が業務上横領の疑いで、関係先を家宅捜索していたことが29日、関係者の話で分かった。特捜部は既に元教授や大学関係者らから複数回事情を聴いており、今後不正な経理処理の全容解明を進めるもようだ。
 元教授は乳がん食道がんアルツハイマー病など治療が困難な病気に対して、遺伝子情報をもとにして薬を作る「ゲノム創薬科学」の専門家とされる。平成14年に京大教授となり、22年には京大が薬学研究科内に設けた「最先端創薬研究センター」のトップに就任していた(辻本豪三・元教授か?――引用者)。
 関係者によると、元教授は研究費で研究用資材を購入したように偽装し、業者から偽の領収書を受け取るなどして大学に提出。支出された代金を業者に管理させ、一部を私的に流用していた疑いが持たれている。元教授は先月に大学に辞表を提出しており、今月28日付けで辞職した。
 こうした不正な経理は「預け金」と呼ばれ、裏金作成の代表的な手法の一つとされる。文部科学省は研究者と業者の癒着につながるとして禁止するガイドラインを作成し、各大学宛てに通知していた。だが昨夏には、東京工業大学の元副学長による不正経理が発覚するなど、各地で預け金をめぐる処分が相次いでいる」(出典:sankei.jp.msn.com/affairs/news/120629/crm12062910060013-n1.htm)。
「京都大大学院薬学研究科の辻本豪三・元教授(59)が捻出した「預け金」の管理先だった医療機器販売会社(東京都世田谷区)が、元教授の京大着任後に京都オフィスを新設、京大から2億円超の物品調達を受注していたことがわかった。/研究仲間は「販売会社は元教授のお抱えだった」と話しており、東京地検特捜部は同社が京大から受注するようになった経緯を調べている。/元教授は2002年5月、国立成育医療研究センター(世田谷区)の部長から京大大学院の教授に就任。すると、センター時代から預け金を管理していた同社も、翌03年7月に京都市左京区にオフィスを構えた。京大から約1キロの住宅街にあり、同社の社長は周囲に「取引していた辻本さんが京大に移ったので開設した」と話していたという。(2012年7月1日11時21分 読売新聞)」(20120630-OYT1T01164.htm)
→「東京都世田谷区に本拠を置く医療機器・理学機器販売の「メド城取」は、10月14日付で東京地方裁判所民事再生法の適用を申請したことが明らかになりました。/1980年に設立の同社は、医学・歯学・薬学系の大学やそれら学部を有する大学を主な取引先としてバイオサイエンス関連機器の販売を手掛け、世田谷本社のほか湘南オフィス(神奈川県)や京都オフィスを開設するなど事業を拡大していました。/しかし、景気低迷による取引先の予算削減などで販売が落ち込むと、資金繰りの行き詰まりから自力での再建を断念し今回の措置に至ったようです。/信用調査会社の東京経済によると、負債総額は約15億円の見通しです。」(www.fukeiki.com/2011/10/med-shirotori.html)
(産経)「上智大で480万円私的流用 不正経理40機関で7900万円 文科省調査2012.3.2 13:25
 多数の大学教授らが本来なら返還すべき公的研究費を取引を装って業者に預ける不正経理(預け金)をしていたとされる疑惑で、文部科学省は2日、東大や大阪大など40の大学や研究機関で計約7900万円の不正経理があったと発表した。不正経理の大半は研究費の捻出が目的とみられるが、一部で私的流用があり、公表済みの大阪大の180万円以外に上智大の約480万円が判明した。調査中の機関もあり、総額はさらに膨らむ見通し。
 文科省は平成19年、大学側が納品の検査機関を設けるなど不正を防止するためのガイドラインを作成、20年度から運用されていたが、20年度以降も大阪大の約520万円など14機関で計約600万円の不正経理が行われていた。19年以前は、34機関で計7300万円の不正経理があった。
 調査は東工大で研究費の不正が相次いで発覚したことを受け、昨年8月以降、文科省が国の科学研究費補助金科研費)など公的研究費を受け取った約1200機関を対象に実施した」(出典:sankei.jp.msn.com/affairs/news/120302/crm12030213280017-n1.htm)。
(産経)「ロボット研究向け国の委託研究費「2億円を流用」 富士重工元部長2012.2.18 16:59
 国や業界団体などが委託したロボットの研究・開発向け資金を、富士重工業の元部長が不正流用した疑いがあることが分かった。関係者によると、不正流用額は2億円前後とみられる。富士重工は社内調査委員会を立ち上げ、流用された資金の使途などを調査しており、週明けにも発表する。
 関係者によると、流用されたのは経済産業省日本ロボット工業会科学技術振興機構(JST)などから委託された研究、開発資金。元部長と関係の深い企業に架空発注などを繰り返す手口で流用していたという。
 元部長は、清掃や農業用のロボットの開発・設計を専門にしたエンジニア。富士重工を退社後に大学でも教えているほか、富士重工の嘱託社員としてロボット開発に携わっていた。
 元部長は富士重工の調査に対して不正流用を否定しているというが、富士重工はすでに嘱託の契約を打ち切っている。
」(出典:sankei.jp.msn.com/affairs/news/120218/crm12021817010004-n1.htm)