悲しい事実を乗り越えて

「海外ドラマ「24」で大統領が頻繁に恩赦を出していましたが、後で毎回大変な事態が生じていた」
リプライ:う〜ん、これはテレビを作る側や視聴者側(=犯罪を起こさないと素朴に信じている側)が、犯罪者集団一般に対する「潜在的恐怖や危惧」を見事に表現していますね。その含意は「犯罪者という凶暴な動物を塀の外に出すと、やがて無垢の人たちが〈再び〉その犠牲に出会うぞっ!」ということです。累犯者のステレオタイプは、現実にそのようなマイノリティが多数の既服役者をそのように形づくってしまうことも問題ですね。いわゆるレイベリング問題。また累犯障害者について、山本譲司さんが、現在の刑罰システムには障害者に対しては「更生施設」としての機能が働かず、むしろ障害者を身も心に「本物の累犯者」にしてしまう問題を指摘していますが、こちらもつらい問題です。恩赦は誰のために?という永遠のテーマですな