文化化と人間の認知行動の比較??

スキーマは、個々人の心あるいは身体のなかに見られる「構造」や「モデル」「型」のことなので、当人の認識があるかないかとは〈無関係に!〉共通/共有していることが、この学説の前提です。だから(普遍的な人間の心と身体のなりたちを前提にする)心理学説の圏内にあります。それを言説として、当人が理解するか,否かとは関係なしに、客観的に観察出来たり、(概念表象として)抽出できたりするかが問題なのです。
文化化とは、個人のレベルでは身体化されたり認知化される(文化の成員が共有する)スキーマがあるかどうかです。人間の認知行動とは、認識しながら行動を、そして行動しながら認知経験を形成するという「人間の行動にまつわる現象」のことです。だから、指示する内容のレベルが異なる「文化化と人間の認知行動」を違う/違わないとは、単純に比較できません。鶏の卵と駝鳥の卵は、比較できますが、鶏の卵と鶏の鶏冠を、比較して違い/共通点を見出すという行為が(指示する内容のレベルが異なるものの比較が)愚かなように。