ガビロンド=ソレルとインディオ

インディオは、メキシコ国民を構成する重要なメンバーですね。例えばラサロ・カルデナスも1940年のパツクアロのインターアメリカン先住民研究所を設置する時に講演しています。(クリクリの)ガビロンド=ソレルが、当時のインディオインディヘナ)の現状を知らない訳がない。むしろ、同時期の農地改革の時代には(メキシコ革命や17年憲法を踏んで)インディオ=カンペシーノという理解が常道だったと今読んでる本には指摘してありました(Sanz Jara, Eva. 2011. Los Indios de a nación: Los indígenas en los escritos de intelectuales y políticos del México independiente. México: Bonilla Artigas.)クリクリのタイトルやテーマを見ていると、田園生活の中の動植物たちのイメージは豊かですが、農民生活のアクチュアリティは登場しません。メキシコ市の都市生活の民族や都市の中で多様に分業化した職業のモザイクの隠喩としての動植物たちが、彼らのそして次の世代の人たちの生活世界を表象していたのではないでしょうか。