秋辺得平・北海道アイヌ協会協会理事の解任

北海道アイヌ協会(加藤忠理事長)は[2010年3月]7日、札幌市内で臨時総会を開き、秋辺得平・同協会理事の解任を決めた。秋辺氏は同協会釧路支部長を務めており、支部長職の辞職勧告も決めた。同支部では、財団法人「アイヌ文化振興・研究推進機構」の助成事業で秋辺氏が関与したとされる不適切な会計処理が明らかになっている。協会は、秋辺氏の行為が協会の倫理規定に抵触し、処分が相当と判断した。/加藤理事長は臨時総会終了後、「協会をきちんと浄化しなければならない。そういった意味で秋辺理事の解任などを決めた。たいへん厳しい意見が出た。(決議は)当たり前だと思う」と話した。/この日の臨時総会では、秋辺氏の理事職解任決議と釧路支部長の辞職勧告決議が出され、いずれも賛成多数で採択された。再発防止に向けた改善策を道議会に報告し、約240万円に違約加算金を加えた額を道教育委員会に返還することも報告された。/臨時総会後の支部長会議では、チェック体制の強化などの改善策を確認した。/昨年[2009年]11月の道議会で、08年度のアイヌ機構の助成事業を請け負った同協会釧路支部の会計処理に不明朗な点があると指摘され、問題が表面化。道が現地調査や関係者への聞き取りなどを進めた結果、同協支部がかかわった38事業で不適切と考えられる事例が計202件判明した。/の調査に対し、協会が全面的に協力する中、秋辺氏は非協力的だったといい、協会内からも「社会的な混乱を招いた責任を問うべきだ」との声が高まっていた。/また協会の自主調査でも、秋辺氏の不適切な会計が把握できたといい、「秋辺氏は釧路支部の運営を私物化していた」(協会幹部)との見方を強めていた」[asahi.com](mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001003080005)。