永井豪『デビルマン』拾遺

mitzubishi2010-02-07

 「デーモンと戦う方法それは!―自分自身がデーモンになることだ」飛鳥了永井豪デビルマン(1)』(1987:145)/今村先生が生きていたら「それはヘーゲルのいう意味での弁証法のことや〜」と宣うだろう[か]
 でびるまん 鳴くや徹夜の るびこんの 悪魔よにふる 香に匂ひける
 永井豪デビルマン』の後についている本人を含めた諸家の解説は黙示録・悪魔的文学伝統という歴史的文脈の中に位置づけようとするけど、作品のミメーシス解釈(アウエルバッハ)もあってもいいんじゃない?_単純に人は恐怖(ホラー)を生きることの糧にする、物語はその料理法にすぎぬと、ね。
 ん?デビルマン(“para luchar contra un demonio, uno debe ser un demonio.”―以前引用した文章ね)の3巻になると、明と了の「やおい」風描写とTVドラマ「タイムトンネル」のチャンポンになってくるぞ〜♪
 う〜ん、ようやく永井豪デビルマン』第4巻末の山田正紀のまっとうな[しかし今からみると時代を感じさせる]解説が登場。巻末の人間狩りもいいねぇ〜。というか人類学で言うところの妖術裁判の論理なんですよ、これって!
 最後はなかなか感動、善悪の超越というテーマだからね。今シンケンジャーでこれをやったら保護者からブーイングかな?いや[それで育った]親の世代は受け入れるかもね。ポニョよりもはるかに思弁を要求wW。
 クトゥルフ神話? はあ?そういえばうちの豚児が「お父さん人類学者なのにクトゥルー神話も知らんのかぁ?」と一緒に飯を喰った豚カツ屋で指弾されたことを思い出した。私の[サブカル勉強不足の]トラウマでごわ〜す!トホホ