Lennie Niehaus!

mitzubishi2009-10-17

Kozy さんへ

マイルスのBOXシリーズはどれもいいですね――意外と思われるかもしれませんが、私の最大のお気に入りは On the Corner, Miles ahead, In the sky なんです。この統一性のない3枚がkind of blue以降(といっても ahead は2年前の1957ですが)のマイルスのエッセンスが凝縮とは言えないまでもそれぞれ特徴をもって入っているのではないかと思うのです。in the sky はこれだけというよりも、Sorcerer, Nefertiti, Filles De Kilimanjaro という In A Silent Way(1969)に繋がる大きな流れのなかで[曲もアルバムも正に! in a silent way 路線]、私にとっては、どれも甲乙つけがたい魅力があります。もちろんアルバム発表当時の私はシカゴの Questions 67/68 なんか聞いて能天気に過ごしていたので、この魅力を発見するのは、油井正一先生の Aspect in Jazz 以降のことです。MOKOKUMA大学時代に油井正一を非常勤で呼ぼうと本気で思っていたことがあり、連絡先を探したことがあります_その後物故したのはご存じのとおり。
マイルス、ソニー(ロリンズ)、セロニアスのBOXシリーズはほとんど制覇してmac miniに入れて聞いています。
先月はチアパスとエールに行って1ヶ月ジャズなし(エールではネットのラジオを聞いていたので正確には3週間)で暮らしましたので、帰ってきてランダムにアルバムをiTuneでかけていたら、セシル(テーラー)、アイラー、モーガン(ルイス・ヘンリーではなくリーだが)などがかかってていて、どれも(自分の)棺桶にもっていくのは先の3枚だと思っていたが、あれもこれもという感じです。
いま Lennie Niehaus がかかっているけど、彼の編曲も絶妙で、どのアルバムも甲乙つけがたい。ジャケットデザインも洗練していますしね。
そういえば、この2,3年は トリスターノ→コニッツ→マーシュ→トリスターノ→コニッツという感じでCDとレコードを買いあさっていました(私はオリジナルレア盤主義者ではなく、国内廉価再盤の中古コレクターですので経費はそれほどかかりませんでした。後者のレコードをパソコンに入れてでアルバムの裏表1枚を1曲に編集してiTune の曲に入れてしまいパソコンで聞くと意外とすばらしいのです。テイラーのコンキスタドールや、フィル・ウッズなどは、レコード時代のミキシングの音色のほうが綺麗に聞こえるから不思議です。たぶん音の慣れもあるんでしょうね。
あ〜、最近メールの内容が長くなりました。いまOJT科研の書類が終わり、自分の萌芽研究(日本のEEE学者のインタビュー調査:cop10がらみで)の計画書を書いていますが、これがなかなかうまくいかず、逃避してジャズの世界に沈潜しているからかもしれません。
書類作成に戻ります。
垂水源之介 拝
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