珍宝亭日乗 8.15 マイナスワン

おおっ、そうか、旧14章は捨てられて、後はコラムなのであったな!
私は8月の最後の週と、9月は海外出張などオフィスで仕事できない状態なので、その点、どうかよろしく。
山城新吾が死んだね。私にとっては、白馬童子だけのおっさんで、その後の仁義なき戦いも、菅原文太松方弘樹そして成田三樹夫(!)に比べればチンピラ役が多かったし、後でテレビに戻ってきたときには、単なるスケベなおっさんで、いいことなかったな(今だったらテリー伊藤より毒あってもっといいのかもしれないが……)。とにかく少なくとも幼年時代の私に感動を与えてくれたおじさんであった! 合掌
スケジュールについては了解。
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今回の側註の作成では、リクエストが適確だったので、私としてもいろいろなアイディアが出てきて面白かった。後半になるほど平均的に長くなるのは、黒護摩刺激で書きたいことがいっぱい出てきたからである。
ところで、この庭野日敬という人は新宗教界ではめちゃくちゃグレートな人である。法華系(霊友会)なのだが、魚沼郡の出身で修験道信仰の経験(これは私が調査した経験があるので贔屓の引き倒しなのだが)もあり、法座というグループ討論(集団カウンセリング)を手法を開発し、他宗派に寛容性が高くエキュメニアン(宗派を超えた協力を提唱)であった。
もちろんフーコーも晩年は実践系になったので、十分崇拝に値する威徳はあると思うよ……
もし君がそういう精神状態なら、ルース・ベネディクトの『文化の型』が文庫本(講談社学術文庫)で簡単に手に入るようなので(再び)読んでおけばよい。故・米山さんの訳は堅いけど、ベネディクトの文化相対主義は気合いの筋金入りで、我々の薄っぺらい似非ニューマニズムなど吹き飛んでしまう。根性のあるヒューマニズムだ!
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【弟子の質問】看護への研究での介入ですが,どのようなものをお考えなのでしょうか.少し教えてください.
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【師匠のこたえ】
思いつくものですが……
(大目標)看護業界に巣くう(A)バイオメディカルモデルとそれに関連する(B)科学主義の打破、
(中目標)看護[学術]業界が規範とする(A)医学のバイオメディカルモデルの継続した歴史的ならびに文化的相対化と、(B)アートとしての看護実践に関する事例の収集(=ナラティブや認知的な気づきや身体論に関するものなど、ナイチンゲールとその衣鉢を継ぐ伝統の再評価)、
(小目標)(A)看護に関する臨床人類学的な調査研究、(B)ヘルスコミュニケーションの独自領域としてのナーシング・コミュニケーションの基礎理論の開拓、
でしょうか?
【出典】人類学的看護