双曲線割引

mitzubishi2009-06-20

The society of mind / Marvin Minsky ; illustrations by Juliana Lee ; : pbk. - New York : Simon & Schuster , 1988, c1986
「「年率5%という割引率が意味するのは、今日100ドル失うことは、1年後に95ドル失うこと、二年後に90.25ドル失うこと等々と、同等であるとみなすことである。…海面が上昇し、有益な土地が40年後に水没するものと仮定しよう。5%の年次割引率の場合、100ドルの価値がある土地を永久的に水没させる洪水を防ぐことは、14.20ドルを費やす価値しかない。従って、一世紀後、もしくはそれ以上先に生じる損失は、実質上ゼロというところまで縮小する。」(ピーター・シンガー より再掲)」(出典:www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/stopglobalwarming/416.html)「1万円が人にとって持つ価値は、それがいつもらえるのかという時間に応じて目減りする。そしてこれまでの普通の理論では、一定時間ごとに一定割合ずつつまり指数関数的に割り引かれて目減りすると想定されていた。(SGW注:経済学に云う経済的合理人としての割引率仮説ですね)……
ところが、人間で実際にいろいろ実験をしてみると、どうもそんなふうな価値評価はしていない。どうもこれまでの理論とはちがう。目先ではその割引は大きいけれど、ずっと先の話だとほとんど割り引かれない。…この割引は双曲線で示されるものと似ている。そして本書の著者たちがすごいのは、ハトやラットで同じような実験をしてそれを実証的に裏付けたことだ。…どうも動物は進化の過程でこの双曲関数に基づく割引を身に着けたらしい。これが双曲割引だ。そして、この双曲割引のおかげで、小さい短期的な誘惑は近くにくると急に大きく見え、まだ遠くにあるもっと大きい長期的な見返りよりも、一時的に魅力的に見えてしまう。…これが人が誘惑に負けるメカニズムだ。事前の決意が直前にゆらぐのはまさにこのせいだ」(訳者解説:「誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか」(ジョージ・エインズリー著 山形浩生訳)ただし出典はwww.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/stopglobalwarming/8467.html)。
__________________________
【分析】
(1)ローマ字で示したIDの方が、レポートの中身なしの形で収載されているが、これらの人たちは、履修者リストには載っていない。(いったい誰なのか?_調査は必要)
(2)TTTさんの採点基準にしたがって点を付けましたが、パリサイ人風で採点基準が細かすぎると思いました。また2点あるいは1点満点の基準のものについては、(温情的な)教師はゼロをつけたくなるので、その項目は自動的にベース点になってかさ上げされてしまう欠点があるのことが判明。
(3)1人だけ「MMMとLLLL」のレポートも一緒に入っていました。これは、3単元制度で、同じ時期にレポートを課し、同じような時間帯で同じようなテーマを扱っている点で、今後も類似のチョンボを犯す可能性のあるケースが考えられる。提出回数や時期をずらすという回避策がある。
(4)ウェブCTは潜りの学生がレポートに参加できないという欠点がある(私のような心の広い教師にとっては制度がすべての人間の学習の聴講の権利を邪魔する悪い制度に見えてくる)。
(5)中身を見てみてレポートの書き方や、出題者の趣旨を理解していない学生がいる(教師にも同じような輩がいるので天に唾するようなものだが)。エクストラで「GGGG」に関するレポートの書き方を教えたほうが、長期的な教育の効果をねらうためには、いいかも?_これまでの私の対話型中心主義の欠点を発見つまり「現場にいても議論の焦点をはずすスカタンはどこにでもいるので、そのことを軌道修正するためには、理解についての確認作業が必要」という教訓。
【結論】
やはりプリントアウトで提出させることと、レポートの論理的構造に関する基本的な書き方レクチャーないしは演習は必要だと感じた次第。この現場力を肥やしにして、今後の改善に役立てるべし。
【注意】
黒で塗りつぶした部分のデータは完全に消去していますので、絶対に見ることができません。悪あがきしてもだめですよ(でも黒いところがあるとその背景にはデータがあると信じてしまう、人間の認知機能を自覚せよ)。