日本人はアブダクション(セクェストロ)の被害者だけでなく加害者?

ハーグ条約をよく読んで研究(?)しよう!
「国際結婚した日本人が離婚後、子供を日本に連れ帰り、相手方とトラブルになるケースが急増している。米国、英国、カナダ、フランスの4カ国との間に限っても、現在把握しているだけでトラブルは168件に上り、214人の子供が紛争に巻き込まれていることが各国の大使館の調査で分かった。国際結婚を巡る紛争の解決ルールを定めた「ハーグ条約」を日本が締結していないことが原因だとして、4カ国はこのほど日本政府に早期締結を求める異例の合同記者会見を開いた。/4カ国の大使館によると、国際結婚の破綻(はたん)に伴うトラブルの報告件数は▽米国73件(子供104人)▽英国36件(同39人)▽カナダ33件(同39人)▽フランス26件(同32人)。この多くで解決の見通しが立っていないという。/米国大使館などによると、米国人の父親と日本人の母親が離婚し、母親が子供とともに帰国した後、連絡が取れなくなり、父親が子供と一回も会えない事例が報告されている。外国人の父親が日本の娘に手紙を書いても、すべて返送されてしまい、連絡がつかないという訴えもある。米国では、こうした事態は「子供を奪取する犯罪行為」として非難され、FBI(米連邦捜査局)が幼児誘拐の疑いで国際指名手配するケースもある。/4カ国が日本を問題視するのは、ハーグ条約を締結していないため、海外に住む親が子の居場所を捜してもらうなどの協力を日本政府から得られないためだ。日本から海外に子を連れて行かれた場合も、日本人の親は日本政府を通じ子の面会請求などができない。/4カ国の大使館公使らは5月21日、東京都港区の米国大使館で会見を開き、「子の福祉を最優先に考えれば、両方の親と接しながら成長していくべきだ。事態が一向に解決しないのは大きな問題」と、日本側の事態改善を訴えた。/しかし、現状のまま締結した場合、十分な自国民の保護ができるのかなどの理由から慎重論もある。外務省国際法課は「『民事不介入』が日本政府の立場。ただ、国際結婚と離婚は増えており、締結できるか検討中だ」としている。/厚生労働省の人口動態統計によると、一方が外国人の夫妻の離婚件数は07年で1万8220件(離婚総数の7.1%)。97年の9149件(同4.1%)から倍近くに増えた。【工藤哲、坂本高志】/◇ハーグ条約国際的な子の奪取の民事面に関する条約。1983年発効。離婚などから生じる子供の国境を越えた移動自体が子供の利益に反し、子どもを養育する「監護権」の手続きは移動前の国で行われるべきだとの考えに基づいて定められた国際協力のルール。子を奪われた親が返還を申し立てた場合、相手方の国の政府は迅速に子の場所を発見し、子を元の国に返還する協力義務を負う。今年5月現在、米欧を中心に81カ国が加盟しているが、G8(主要8カ国)のうち日本とロシアは未締結」(mainichi.jp/select/today/news/20090601k0000m040086000c.html?inb=fr)。