わしらの、せっくすにかんするちしきは、あまりにもうすっぺらいゾ

絶滅危惧種を動物園で繁殖させる?――ノアの箱船の時代から、俺たちは動物の生殖を管理できると思いこんできた。ただたんに人間の狭量な(あるいは文化的に適切な)生殖の知識があるだけにすぎないのに。トキの「国有化」問題、タイワンザルとニホンザルとの混血排除のための有害獣駆除、マンモスのDNAによる再構成などなど、傲慢で、科学の名を借りた、興味本位のご迷惑な実験的介入――これをよく実証実験と称する――が多すぎる。その延長上には、人種改造や民族浄化という発想が待ちかまえている。

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「札幌市の円山動物園で2003年に生まれ、05年に北海道釧路市動物園にオスとして“婿入り”したホッキョクグマのツヨシ(4歳)が、実はメスだったことがわかった。/釧路市動物園はメスと同居させて繁殖に期待していたが、ツヨシの行動がメスに近いため再検査し、判明した。円山動物園から07年におびひろ動物園帯広市)にオスとして貸し出された「ピリカ」(2歳)も、触診でメスの可能性が高いとわかり、DNA鑑定中だ。/円山動物園などによると、ツヨシとピリカはいずれも生後約3か月の時点で生殖器の外見からオスと判定され、両動物園に繁殖目的で貸し出された。00年以降、国内でのホッキョクグマの繁殖例はこの2頭しかなく、動物園関係者は期待を寄せてきた。/ところが、メスと同居させたツヨシの様子を見ていた釧路市動物園の飼育員が、「オスとメスのじゃれ合いとは違う」と感じたため、麻酔をかけて性別を詳しく調べ、メスとわかった」(headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081126-00000034-yom-soci)。