リフレクシブなスタイル

早稲田大学に医療人類学研究所というのがあるらしい、ごらんあれ。
http://www.kikou.waseda.ac.jp/WSD322_open.php?KikoId=01&KenkyujoId=W3&kbn=0
おまけに、移民研究との絡みで……
さらにNさんも入っているようだ……
どうも世間的には「お役に立てる医療人類学」が流行っているようですな。
ワタクシ的には、もっとバイオレントな事象(人種主義、法人類学、犯罪社会学)などを扱う医療人類学があってもよいと思うし、他方、日常生活における気づきや実践をより高度に洗練化した医療人類学――看護人類学のブランドでそれを試みているところですが――があってもよい。
最近、アメリカのコンサルタント会社の社長で人類学を修めた著者による『なぜこの商品を買ってしまうのか』とか、関連する女性の社会学者による『子どもを狙え!』というマーケティングの批判的ドキュメンタリーなどを読んでみると、行動科学メソッドと人類学的観察技術(被験者を追うのでトラッカーというらしい)のカップリングで、人類学者を使うという手法が確立されているらしい。
闇雲にというのは正確さを欠くが(こういうふうな取り込まれ方でいいのか?という反省の意味で)人類学者の実践にもリフレクシブなスタイルがますます要求されるようになってきましたな。