アングラサイトの自警団組織(動向)

アングラサイトの自警団組織。高名な心理学者、テレビで有名になった弁護士、そしてマスコミに露出したがり風の理事長。なにか気になる団体ではある。あるいは自警団のふりをした営業活動なのか?――もともとの主旨はひきこもり対策であったからなのだが。いっそのこと「良質“裏”さいと」でも作って囮捜査でもしますか?――だけど囮捜査は、現在でも当局すら違法性に問われかねない、危険な方法なのだ。ただしことをおこなう自警団組織の問題――ジレンマと言ってもよい――は、自分たちの身を守るためには[正義の]暴力(→アーレントなら権威というのだろうか?)の行使を自然権として考えるということなのだ。警察組織にあるネット犯罪の監視捜査官グループが、(捜査対象である)アングラ的カルトと形態的に同じになるというジレンマを、このニュースはからずも暗示しており、またこの種の自警団の手法に限界があることを、群馬大の先生はきちんと見抜いている。
===
「友達などの話題が自由に書き込める非公式のインターネット掲示板学校裏サイト」を検索するための“案内サイト”を民間団体が教育関係者向けに開設したところ、学校などからの閲覧申請がわずか2カ月で5000件以上にのぼっていることが13日、分かった。学校裏サイトは“ネットいじめ”の温床ともいわれ、子供たちがトラブルに巻き込まれるケースも多かったが、膨大なサイトの中から特定の学校を検索するのが難しかった。今回の動きについて専門家は「学校が本腰になって対策に乗り出した証し」とも指摘する。/運営しているのは、不登校や引きこもりのカウンセリングを行っているNPO法人などでつくる「全国webカウンセリング協議会」(東京、安川雅史理事長)。/学校裏サイトとは、小中高校の公式ホームページとは別に、子供らが独自に情報交換の場として立ち上げた非公式のサイト。文部科学省が今春行った委託調査では、全国の中高校の総数(約1万6000校)の2倍以上となる約3万8000件が確認されている。/協議会では、学校裏サイトへの相談が増加していることから、ネット上に散在する膨大な裏サイト約11万件を抽出し、都道府県別に分類しデータベース化。今年9月から、教育関係者に限定して公開を始めた。/この結果、学校や教育委員会からの閲覧申請は10月末までの2カ月間で5687件にのぼり、サイトへのアクセス件数は約22万2000件に上った。公開対象を保護者やPTA関係者にも広げたところ、約2週間で800件以上の申し込みがあったという。/学校や教委が、裏サイトに目を光らせるのは、書き込みから事件に発展するなど、子供たちがトラブルに巻き込まれるケースがあるためだ。協議会によると、少なくとも裏サイトの3分の1は、個人名などを中傷目的で書き込んだ不適切なものだという。文科省の調査でも、裏サイトのうち5割で「キモい」「うざい」など個人を中傷する書き込みが含まれていた。/今年7月には、携帯電話サイトの書き込みをめぐり、群馬県桐生市で高校1年の男子生徒が元同級生から暴行され、死亡する事件が発生。他人のプロフ(自己紹介などを目的とした携帯電話用サイト)をでっち上げて、サイトに張り付けるなど悪質な書き込みもみられるという。/安川理事長は「裏サイトはちょっとした書き込みがいじめに発展する。イタチごっこだとしても、大人の目に気づけば、子供の書き込みも沈静化するはず」と話す。“ネットいじめ”が深刻化している実態を受けて、子供たちを守ろうとする動きが広まっている。文部科学省は教員向けの対応マニュアルを作成。年内にも全国の国公私立の小中高校や教育委員会に約4万冊を配布する予定だ。/文科省が平成18年度に行った調査では、全国の小中学校などで約4900件のネットいじめが確認された。「全国webカウンセリング協議会」にも4月以降、約4600件の相談が寄せられているという。/マニュアルでは、中傷を書き込んだり、個人情報が無断掲載されたりしたケースなどの具体例15例を提示。ネットいじめにつながる書き込みは、画面を印刷するなど保存した上で、被害拡大を防ぐために迅速に削除することなどを求めている。/東京都教委も来年度から、都内の全公立学校約2200校で裏サイトの監視に乗り出す方針で、委託業者がサイトを監視し、「殺す」「死ね」などの書き込みを見つけた場合、都内の各教委に連絡。各教委がプロバイダーに削除依頼したり、緊急性のあるものは警察に通報するという。/ネットいじめに詳しい下田博次・群馬大特任教授(情報メディア論)は「学校や自治体もようやく対策に乗り出したが、単純なネット監視では、子供には追いつけない。大人が知恵を絞り、もっと効果的な指導法を考えていかなくてはならない」と警鐘を鳴らしている。」(headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081114-00000111-san-soci)。