barn owl は明るみに向かって飛び立つ!

「目は心の窓といわれるが、瞳孔の散大が聴力を知る手がかりになり、乳児や幼児、外傷性脳損傷患者など、通常の聴力検査が難しい人の聴覚障害診断に役立つ可能性があるとの研究報告が、米アリゾナ州フェニックスで開かれた耳鼻咽喉科研究学会(ARO)集会で発表された。/米国立聴覚・伝達障害研究所(NIDCD)によれば、米国では約2,800万人が難聴を有し、小児1,000人のうち約2〜3人には出生時に聴覚消失や難聴が認められる。聴覚は発話や言語の発達に非常に重要であることから、乳児や幼児では、聴覚障害の診断は早いほどよいとされている。/米オレゴン大学(ユージーン)研究員のAvinash Bala氏は、以前に行ったメンフクロウ(barn owl)の研究で、音に反応して瞳孔が散大し、その反応は音量に比例すること(指向反射)、また、危険がないとわかると人や動物は音を無視するようになること(慣れ)に気付いた。今回の研究では、この瞳孔散大反応(PDR)を聴力測定に利用できるかどうかを検証した。/Bala氏らは、健常者22人にさまざまな音を聞かせ、音を聞いているときの目の運動をカメラで追跡した。被験者の頭部は、顎(あご)当てに顎をのせることで動かないようにした。その結果、被験者が新しい音を聞くと、瞳孔が散大した。/音を何度か繰り返すと、被験者はすぐにその音に慣れた。被験者が音に慣れると、音を変えた。また、被験者のうち11人に、いつ音を聞いたかを尋ね、その結果を瞳孔反応で得られた結果と比較したところ、非常に似ており、その差は3デシベル(dB)以内であった。/米ピッツバーグ小児病院(ペンシルバニア)のDiane Sabo氏は、「この知見は興味深いものであり、3デシベルという差は非常に小さい」とする一方で、乳児や幼児では頭部を固定できないと指摘。「これが有用な臨床ツールとなるにはまだ時間がかかるだろう」と述べている」(health.yahoo.co.jp/news/detail/?idx0=w14080302)。