Upsidedown risk!

垂水源之介です。
downside risk で盛り上がって?いるので一言二言。通常はリスクという用語はdownside の面を自然と想起させます。したがって地球人にとっては、downside risk は同じことを繰り返す冗語用法の一種なのでしょう。経営学方面では、upside risk をopportunities の類似のものと考えているようなふしがあります(下記URLの当該箇所を参照――もし私の理解が間違っていたらご指摘ください)。
http://www.er.tohmatsu.co.jp/kenkyu/tousei/tousei003.shtml
したがってdownside risk, DR という用語には、単体で使われると客観的な分析概念というよりも(Sさんが下記の引用に書かれるように)多少なりとも(研究者や「専門家たち」を動員させる)扇情的な響きがあります。スローガンのように使うのではなく、当面は冷ややかにお付き合いするには(=個別のケースでDRの着目点を発見するためには)なかなか使いようがある用語だと思います。
火星の人類学者という観点から考えよう!