サークル村ほか

mitzubishi2007-12-05

安保改定阻止国民会議が結成され三池争議が始まった1958。この年の9月に発刊された九州全県と山口県の地域や職場のサークル相互の交流と連帯を目的として刊行された<サークル交流誌>が本誌である。
 創刊時の編集委員上野英信、木村日出夫、神谷国善、田中巖、谷川雁[59年当時は日共の水俣細胞]、田村和雄、花田克己、森一作、森崎和江。参加した会員は、数十のサークルに所属する200余名であった。
 敗戦直後から全国で展開され、1955年頃が全盛期といわれる無数のサークル運動は、そのまま集団の戦後思想史を形成する。精神の共同体であるサークルが果たした役割とは何か。異質なサークル間での交流はいかに可能であったのか。
 1959年に模索された<全国サークル交流誌>の提案と計画案作成に大きな衝撃を与えた本誌を関連の『労働藝術』『炭砿長屋』『地下戦線』の三誌とあわせて復刻。この運動の火付け役である谷川雁上野英信だけでなく、サークル村に集った金属工や坑夫、郵便局員鉄道員、紡績女工、教員、村の若者や主婦、その他もろもろの人々の声に耳をすませたい。
【収録内容】
第1巻 『サークル村』【第?期】1958年9月〜1959年6月(1巻1号〜2巻6号) A5判・520頁
第2巻 『サークル村』【第?期】1959年7月〜1960年5月(2巻7号〜3巻5号) A5判・540頁
第3巻 『サークル村』【第?期】1960年9月〜1961年10月(3巻6号〜4巻6号) B5判・326頁
附録 『労働藝術』1948年7月(創刊号)
『地下戦線』1953年5月〜1954年3月(1〜5号)
『炭砿長屋』1956年1月〜1956年5月(1〜5号) B5判・526頁

【別冊】解説・回想・総目次・執筆者索引
     (別冊のみ分売可=本体価格1,000円 ISBN4-8350-5720-1)

【解説】井上洋子/坂口博/松下博文
【回想】上田博/加藤重一/河野信子/小日向哲也

【価格】本体揃価格65,000円

【ISBN】4-8350-5715-5、2006年6月刊
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はてなの記述はこうなっている。ちょっと迫力不足か?


森崎和江谷川雁上野英信らが、1958年に筑豊で立ち上げた、炭坑労働者の自立共同体。

またその機関誌。主な同人に河野信子石牟礼道子中村きい子ら。
■参考文献

* 思想の科学研究会(編)
o 1976 『共同研究 集団 -サークルの戦後思想史-』 平凡社
* 花田俊典
o 1995.08 「清新な光景の軌跡 西日本戦後文学史 第5部1-10」「西日本新聞 (連載1995.08.01-08.12)」西日本新聞社
* 松原新一
o 2001 『幻影のコンミューン -「サークル村」を検証する-』 創言社(ISBN:4881465260)
* 天野正子
o 2005 『「つきあい」の戦後史 -サークル・ネットワークの拓く地平-』 吉川弘文館(ISBN:4642079408)