馬鹿な教授

垂水源之介です。
VVVVVでも授業記録をとるためにビデオ撮影する際には、学生たちに口頭で説明しています。その際には「資料は公開せずに授業改善のための内部資料としてのみ使い被写体のプライバシーは守ります」と断っています。

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Mさんが瞬間湯沸器のごとく怒った理由を私が想像するに、1.本人が過去に被害にあっていて、今回はここぞとばかりにリベンジした、2.たまたま機嫌がわるく八つ当たりした、ぐらいのものでしょう。Mさん自身が編んだ本を以前もらったことがありますが、その内容や形式を拝見するに、著作権保護に関しては人に褒められるような仕事を[過去に]しているわけではありません。あるいは、ご本人は過去の罪状を最近懺悔して以降、この種の問題には過剰にセンシティブになっているかもしれません。

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ま、いずれにしても今後は、録音や撮影に関しては「プライバシーに十全に配慮して、内部資料として利用するにとどめ、決して2次利用はしない」旨の用紙を2部用意しておき、撮影者と被撮影者の間で日付とサインをして文書交換するように習慣づければよいでしょう。慣れると、文書を交わすタイミングも自然にわかるようになってきます。(しかしその際にも、聴衆が映るようだったら、聴衆には口頭でもいいから説明するしかありません)

著作権を含めた知財に関しては、個人間から国家間においても、まさに今後コンフリクトの人文学の格好のテーマになるものですから、今回の経験は貴重な研究データが入ったと思えばよいのです。失敗は研究の肥やしですわ。
以上。