ヤマザキ、マッチョ・ジャーナリズムを撃て!

世界の三葉虫 (進化生研ライブラリー)

世界の三葉虫 (進化生研ライブラリー)

はい、はい、ゆきゆきて珍軍。
北海道の浅井学園(元)理事長(男性)の業務上横領容疑逮捕の報道で、カラの給与を受け取っていた女性の表現に関して、ジャーナリズム各社の報道は、いかにもエロ事を詮索するオッサンあるいはマッチョの視点だね。彼女は同容疑逮捕だから元理事長の不正を知りながら受給していたか、つまり共犯か、そのことを教唆あるいは共謀したと思われているらしいね。しかし、この記事を書いた記者たち、よっぽどええめをしたおっさん(元理事長)が憎いのか? はたまた羨ましいのか? あるいはその両方なのか? その表現を見ると、日本の事件記者の良識を疑うぜ。そのリストをあげてみよう。
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「知人」→朝日新聞
「親しい女性」→北海道新聞西日本新聞(後者は勤務「実態」を勤務「実体」と誤記、BNNも同様)
「知人女」→北海道新聞
「高級クラブの元ホステス」「親しくしていた女」「愛人」→読売新聞
「交際女性」→時事通信
「女性」→産経新聞(速報のリード)
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はいここでも、リードとは言いながら産経はよりバイアスの低い報道にしているねぇ(他でも褒めているけどネットニュースに関しては産経は偉い!http://blog.livedoor.jp/tiocaima7n/archives/50305250.htmhttp://d.hatena.ne.jp/mitzubishi/20060412)。次に朝日ですかね。しかし、これは隠微に愛人を表現する屈折した表現じゃ(映画『バッド・サンタ』でショッピングモールの責任者が小声でいう「ふぉるにけーしょん」と似ている=基本的にいやらしい表現である)。時事通信は、なんというか「フォークダンス」の世界じゃねぇの。交際をインターコースとして読んでしまう妄想系だね、この表現は、第一古くさいよ〜。道新と西日本は記事が同じなのは誤字でわかる(痴呆新聞社間の記事バーターか?)が、これは時事通信と同じようなもの。そして、このあいだのカネミ報道でも馬脚を現した今回のイエロージャーナリズム・ボキャブラリー大賞は、ヨミウリ珍聞に決定! もうこれはライターの妄想で裏もとらずガンガンいくタイプだね。両方とも共犯になっていが、男性と女性の組み合わせ、両者の年齢差、そして女性の前職で、エロ愛人と決めつけてしまう偏見報道の王道だね。その蓋然性は経験的に高いというものの、ここはやはりひょっとしたらヨン様顔負けの「純愛」ストーリーも考えられるのだから「愛人」ではなくせめて「恋人」と書けないものかね。年齢差があって元ホステスだから「恋人」どうしではありえないという連想だったら、それは我々の妄想が正しく証である。少なくとも「恋人」でない裏をとるべきだね。元ホステスだからという偏見は止めにしてほしい。セクシュアル・エロティク・ワーカーにも、行動の個別性や個性を正しく報道される権利はあるはずだ。ということは、アホな邪推で記事を書かず、〈知らんことは想像で書くな〉という原則に従えば、客観報道に徹している産経に軍配が上がるわけだ。ナベツネさんは、可哀想だね。アホなジャーナリスト飼っている責任を問われるんだから(彼が世間の良識を無調法にコメントする当然の罰かもしれないがね、ま、それは最高責任管理者のイメージと結びつくわけよ・・)。