業界新春談義

文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)
【垂水源之介】あけましておめでとうございます。賀詞をいただきながら正月もあけようとしています。すんません。

【真っ当店主】まず手始めと致しまして、弊店のネット上に上がっている書籍(ア◎ゾン・マーケットプレース上の書籍は除きます)を1回のご注文で5000円以上(合算の場合も含みます)お買い上げの場合、5%引きとさせていただきます。

【垂水源之介】いいですねぇ。重要なのは、割引の内容ではなく、そういうサービスを心がけているという顧客への印象操作ですね。これが重要だと思います。

私、日本の◎本屋のページで、その固有の本屋だけの検索画面を作れと、2年前に申し入れをしていますが、大◎本印刷ですか、このネットを動かしている会社はそれに応えようとしません。どうしようもない会社ですよ。古◎組合も手を切って別の業者に変えればいいと思うのです。(ヤ◎ーや価◎コムが当たり前の時代になっているのにねぇ)というわけで、結局ネットである特定のお店を贔屓にするにはそのお店のページで提供される検索画面で探すしかないのです。

【真っ当店主】1月度1回目の「日本の◎本屋」へのアップデータを
添付いたしますのでご査収の程宜しくお願い致します。

【垂水源之介】真っ当屋さんのエクセルは丁寧で関心するのですが、顧客のみる点は異なると思います。
私みたいに出たての本を安価に入手したいという人間なら、添付の改良型のような情報をまず臨みます。こちらのほうが顧客も眼を通しやすいですよ。余計な情報はこの改良型のように削除せずにオリジナル版を併記しておけばいいのです。

今回の改良型のエクセルの分析で、水色で記入した部分から、私が業界の人と話していた経験則とそれほど矛盾しないのがわかります。
(1)新刊の美本は定価の7掛け(=7割)で売る。
(2)高価な本は稀覯本を除けばより多くの割引率で売る。
(3)そのために表の下記にあるように、総額で割引率を計算すると古書店は平均では、7割以下で売っている。

ということです。そこから一見さんの顧客の行動が読み取れそうです。
(4)稀覯本と通常の流通ルートにのる新古本の価格割引差がわからない人は、店頭でたまたま稀覯本を手にしたら、表示価格との割引率が僅少なので、割高感を感じる危険性がある。
(5)店頭表示あるいはウェブページのセクションに、稀覯本かそうでない割引本を区分する工夫をすれば、後者の割引率から「ああこの店は安く売っているんだな」と感じやすいです。

(※)千◎前の天◎書房が、在庫本であふれかえり、棚には稀覯本系が残るーーつまり在庫率が上がるーーために、最近、◎地書店に魅力がなくなった理由が氷解します。もっと悲惨なのは、その地下のな◎ば店ですね。ここは完全に◎地のネット販売の拠点の在庫置き場化しつつあるような感じがします。だから上の店舗よりももっと魅力がなくなりつつあります。

真っ当屋さんも、店番を奥さんに変わってもらいサングラスかけて、◎地と天◎書店に視察すれば勉強になると思いますよ。

はてさて、この業界の行く末はどのようになるのでしょうかね。