慈悲をかけるものが慈悲によって救われる

mitzubishi2005-11-24

初めまして。私は、H大学に通う学生です。この前、授業で『レヴィ=ストロース講義』という本を扱いました。それの『日本に学ぶもの』という章で、日本は開国において、外への開放と内へのひきこもりという行動様式を交互に用い、国津神への忠誠と客人神への忠誠を共存させる能力があった。と書いていたんですが、訳者の言葉が難しすぎて、よく意味が解りませんでした。解りやすく言うと、どういうことなのでしょうか?教えてください!
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(訳者が悪いのではなく君の理解が悪いんだろう!と心の中で叫んでから・・・ひょっとしたら馬鹿はそんことでキレている俺ではないかと心を入れ直してから・・・・鍵盤を叩く)
垂水源之介です。
私もよくわかりません、自分でかんがえなしゃい! と言いたいところですが、今日はなぜかそういう気分になれない。
名もないものに慈悲を掛けるつもりが、もっとより大きい存在から私自身が慈悲をかけられているかもしれないからね。要するに功徳を積むつもりで少しだけかんがえましょう。
(1)まず文化人類学事典などで、レヴィ=ストロースの思想について予備知識を仕入れましょう。
(2)そこで構造的対立、あるいは二項対立ということが重要になるようだ。
(3)じゃあ君が抱えている構造的対立は何だろう?
(4)それは2組あり、ひとつは〈外への開放〉対〈内への引きこもり〉、もうひとつは〈客人神=外からやってくる神様〉対〈國津神=もともと日本にいた神様〉です。
(5)はい、それぞれの対立の組み合わせは、お互いに似ていますね。つまり〈外〉対〈内〉です。だからこれらの組み合わせは、お互いに類似のものだという主張をレヴィ=ストロースがしたいのだということがなんとなくわかります。
(6)外のものと内のものを調和させるのはふつうは葛藤を生むものですが、最初から考え方の中にお互いに矛盾した対立を組み込んでいたら、別の組み合わせの対立するもの(=事態)がやってきても(=起こっても)びっくりしないでしょう。もともとそういう考え方に親しんでいるからです。
(7)たぶんこんなことをこの本の中で言っているのだと思いますが、それらのチェックは貴方自身の責任でおこってください。私はあくまでも理解のためのヒントを差し上げたに過ぎませんし、ひょっとしたら嘘を言っているかもしれません。あとは貴方のしごとです。
(8)がんばりましょう!