お誘いのメッセージでおますよ〜

 今日において、いやしくも(?)大学で教鞭を執る者――――もう鞭など誰も教室では振るいませんが――――で、科学と社会の関係について一言でも触れたことのない者などいまい。科学は社会を変え、社会は科学に未来を託す。このような19世紀以来の楽天的な構図は〈機械による労働現場の非人間化〉〈核兵器の脅威〉、〈コンピュータによる脱人間化〉、〈人間のDNA情報マップ化〉などの幾多の科学脅威論を乗り越えて、どっこい生きている。科学技術の災厄化というテーマが出てくるたびに、別の科学者がそれを乗り越えるだろうという楽観論のパターンの繰り返しである。こんな惰性的流れに棹さして活性化しているのが、STS科学技術社会論)や科学社会学による批判的/反省的研究である。確かに科学は進歩(変化)した。そして科学技術論もまた進歩(変化)している。科学技術と社会に関するホットな議論をお二人の先生から紹介していただき、その現在・過去・未来について考えたい。