「同窓会の楽しい思い出」???

mitzubishi2005-07-11

 高校の同窓会が開催された。全部の卒業生を知り尽くしているわけじゃないのに、そして人生のたった数パーセント(=就学期間3年を実年齢で割ってください)しか同じ場所と時間を共有していたに過ぎないのに、ど〜してこんなに親しく話して盛り上がることができるのか。不思議と言えば不思議ですねぇ。

 こんな共感って(ありきたりの言葉ですが)かけがえのない体験ですね! だから親の世代になった私たちは、今の子どもたちに口を酸っぱくして友だちの大切さを説くのでしょうね。でも青春を謳歌している当事者たちは「へぇ〜」っていう感じで私たちの声を聞く耳持つのか、持たぬのか・・。

 今も昔も、戦争やテロなどの暴力、金銭をめぐるトラブル、不可解な人間関係など、私たちの心を曇らすことがあります。たぶん私たちは歳取った分、楽しいことを蓄積してきた分、悲しいことも同じだけ蓄積しているので、青春の渦中にいる子どもたちには、私たちの話はより説教臭く感じるのかも知れません。ちょうど私たちが休み時間に親の世代の人たちの説教を鬱陶しく感じていたように・・。

 同窓会で最も興奮するのは、自分の過去の記憶をたどって、その人と私が同じ体験を共有したことを確認する瞬間です。甘美な思い出がそのあとに連鎖して蘇ります。友愛の共同体とは、そのような体験をより多くもつ集まりのことをさすのでしょう。「同窓会の楽しい思い出」っていう凡庸なタイトルを冒頭につけましたが、コミュニケーション欠乏と言われる現在、友愛という感情を思い起こし、世の中のギクシャクした人間関係を取り戻すには、案外と重要なツールになるかもしれません。

 友愛のスピリッツ(精神)をココロに抱き続けるのは、人間関係に(そしてお肌にとっても?)若さを保つ秘訣かも知れません。 あ〜、今度またみんなと会えるのはいつの頃でしょうか? それまで皆さん、どうか今よりも一層楽しい経験を積んでおきましょうね。