スパルタクス

「プラエトルのププリウス・ウァリニウスがスパルタクス討伐に差し向けられるが、スパルタクスらはまず、兵三千を従えたその副官のフーリウスという者と交戦してこれを敗走せしめた。次にスパルタクスは、多数の軍勢とともに派遣されて来たウァリニウスの相談相手でもあり同僚でもあるコッシ二ウスの動静をうかがって、サリナエの附近で沐(ゆあみ)しているのを今少しのところで捕えそこねた。コッシニウスはやっとのことでからくも逃げ出したが、スパルタクスはただちにその荷物を奪うとともに敵のすぐ後をはげしく追い、大勢の者を殺して陣営を占領した」――プルタルコス「英雄伝」(村川堅太郎訳)