コカの葉はドラッグではありません

勿論!コカの葉はドラッグではありません〜♪
お茶やコーヒーあるいは、今日では悪者扱いされているタバコと同様、たんなる嗜好品ですわ。
産業化されたり、専売されたり、生理活性物質が抽出されて薬剤にされたり、ジェンダー役割と関連づけて市場化されたりすることの弊害ですね。
大麻も同じです(しかしこれは、あまり主張すると誤解される。あるいは、そのような発言そのものが憚られる自体が、マイルドな恐怖政治の中の我々が生きていることにほかなりません)
先住民の専売特許(sacrosanct)でありグローバル化の抵抗の拠点と象徴的闘争に訴えるのも[逆向きの]同じ戦術のムジナだと思います(エボ・モラレスはそれを知った上での確信犯、こう言って悪ければ、確信主義者ですね)。
アメリカ人類学会のラテンアメリカ部会MLでは。モラレス大統領を支援するために、クリントン国務長官にメール署名運動する動きが続いています。
垂水源之介

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余計な追記:
このように書くと私は、ちょっと反先住民族主義者あるいは運動に棹さす嫌な野郎といつも思われるのですが、ノンコンフォーミストなだけですので悪しからず。件の私は学会誌にかつて「先住民の知的財産の目録と価格計算して西洋世界はすべての利益補償をせよ」と(良識化した人たちからみれば)イカれた主張をしたことがあります。その時の数少ないラテンアメリカニストたちの反応は「まったくの夢想で現実的ではない」というものでした。チェ・ゲバラレジス・ドブレの支援を受けながらボリビアの田舎で徒手空拳の虚しい革命闘争を続けた時代には、よもやチェですら先住民が大統領になって、反グローバリゼーションの狼煙をあげるとは誰も信じませんでした。でも、その現在の先住民の雄(ヒーロー)モラレスですら、未来の先住民の民主化運動の旗手からみればスカタンなことをやっている可能性はあることも考えつつ(現時点での状況判断を踏まえつつ戦術的に)熱い支援を送るべきだと思うのです。