Z資金のゆくえ

Z基金VGさま

VGさんには、はじめてメールします。しかし、このJGIさんという方とは日本での調査の可能性について頻繁にメールを交わしていましたので、今般の件については、VGさんにも何か他人事のようにはお伝えできませんな。
短いとは言えない教師生活のなかで指導している学生が諸般の事情で、現場から離れてゆくこともたびたび経験しました。今回もJGIには、あれだけいろいろ相談にのってあげ、時には厳しい内容のメールを書き、最後には受諾したとたんにキャンセルというのは、毎度のこととは言えやはりガックリ来ますねぇ。
それよりもJGIは、割と正直に、それまで指導してくれとアクセスした日本の大学教員の10名程度のリストとやりとりに経過についてを見せてもらいましたが、日本の大学の教員のみなさんは、未知の短期滞在の研究者の受け入れにはあっさり「冷たく」袖にしていますね。それらの断る理由も、私が思いつくようなどこにもある門前払い風の断りの理由だったので、苦笑してしまいました。たぶん候補者がビッグネームではなく、ヒラ研究員で、連中の研究にもうま味がなかったからでしょう。
こちらで「G共生社会論」という授業を企画運営している関係で、私はむしろ日本のうましか教員の芸人研究者に対する偽善的な冷笑主義のほうを危惧します。BB省当局は、グローバル30という名前だけは立派で、留学生に向けて英語で授業をやれなど見てくれはド派手な資金をつけて教育改革支援をしていますが、そんなことよりも、むしろ教員を思想改造所に送る(冗談!)ほうがよいぐらい、研究と教育のグローバル化への対応が遅れています。かくいう私も、そういうややこしい研究者が一見さんで来たら困るので、厳しいことを条件付けましたが、最後はJGIの熱意に負け、承諾した次第です_というか、メールのやりとりそのものも実質的指導ともいえるものです。
Z基金におかれましては、日本の受け入れ教官側への啓蒙啓発活動を今後より積極的におこなっていただくよう節に、お願いする次第です。