「懲役5年後に死刑」

「病いは病者の中を生きられるという主観的認識に焦点化することが重要と考えたので「患者」への予言予測になりました。病いの予言予測というのは、シャーマン(医師や看護師など)は、患者やその家族とのその場その場の相互作用のダイナミズムの中で考えるような気がするので、時間性の概念にそれほど拘束されないのではないかと思いました(もちろん病者と付き合う場合は、ともに同じ時間を共有するわけですが)。病いの予言予測というと、あの薄っぺらな「五年生存率」(私は「懲役5年後に死刑」と聞こえますが)の研究とレベルが変わらないような気がします。と言っても普通の医療者なら「予言」と言っただけで、その言葉の中に宗教的なものを嗅ぎ取り――じつは医療は近代社会における宗教制度のひとつとして解釈しても十分理解可能なのですが――現場の人たちは拒絶反応を示すかもしれません。患者へのというとなおさらかもしれません。というわけで、ご助言は受けいれるつもりです。
つまり、「病気の「予言予測」と書いて predicting natural course of illness と注釈しておくようにします」